派遣事務員の迷走

派遣事務員コロ子。会社の犬。顔出しNG。常に迷走している。

派遣事務員 書類の整理のお仕事

こんにちは。
派犬事務員のコロ子です。

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片付け中

片付けられない犬

前年度の書類をファイルして、事務所の書棚にしまおうとしたところ、書棚がいっぱいだった。
仕方がないので、書棚の古いファイルを書庫に移動することにした。
書庫を確認しに行ったところ書庫もいっぱいだった。
ほとんどの書類が保管期間10年なのですぐにいっぱいになってしまう。
文書管理の担当者に相談したところ、〇〇棚の保管期間が過ぎた書類を捨てていいよ、とのことで大量のファイルを台車に乗せ書庫で保管期間の過ぎたファイルと入れ替えた。

書類を捨てる為にファイルから外し書類破棄用のボックスに詰めようとファイルを開くと、なんと全て手書きの書類が!日付からすると30年以上前の物だ。
なんて上手な字なんだろう。見やすく美しい文字できれいに書かれている。英文は美しい筆記体で、何が書かれているかさっぱり分からない。(コロ子筆記体読めない、書けない)たまに写真が糊付けされている。デジカメなんてない時代だからフィルムで撮った写真を現像して貼り付ける。
こんな几帳面な仕事コロ子にはとても無理だ。それに字が下手くそ過ぎる上に漢字も書けない。この時代だったらコロ子は事務員は務まらなかっただろう。
手書きの書類の合間に、タイプライター(?)で打たれた書類がときどき挟まっている。

パソコンで作成したような表や色はなく、分かりやすく見やすい書類ではないけれど、美的センスが抜群でとにかく美しい。

見た目の美しさもさることながら、内容も貴重なものばかり。

10年保管の書類なのに保管期間を20年以上過ぎていても破棄を免れているこの書類たちをコロ子が破棄していいものだろうか。
毎年ではないにしろ、2~3年おきくらいに書庫の保管期限が過ぎた書類は整理されているはずなのに、なぜ20年以上も?

本当に捨てていいのかな・・・。
なんとかデータ化できれば貴重なデータになるかも・・・。

コロ子が勤め始めた15年以上前、書庫の整理をしながら当時の上司が
「これはウチの財産なんだ。でももう場所がないから捨てるしかない。惜しいけど仕方ない。」
そう言いながら残念そうに書類を捨てていた姿を思い出した。

今ではほとんどデータ化されているので書類を破棄したところでデータは残る。

でも当時は本当になくなってしまっていた。
もちろん、この書類たちもデータ化されていないから破棄したら本当になくなってしまう。

PDFにとって保管しようか。でも複合機のスキャナで取るには大量過ぎるし、
たとえPDFにしたところで画像だから、検索したり数値として計算したりできなければデータとしての価値はないし。
どうしよう・・・。

近くにいた社員の人に相談した。
彼もしばらく眺めていたけど、
「取っておく場所ないし、データ化するなら専属の人が必要だし、もったいないけど捨てちゃえば?」と。

えー、コロ子、捨てられない犬なのに無理だよー。
誰か保管しましょう、って言ってよー。

最終手段、上司に相談した。
上司も相当迷って他の管理職の人と相談していたけど、
「もったいないから取っておいた物だったけど、場所もないし、もう見ないから捨てましょう。破棄してください。」

業務命令!
なんでコロ子なのー。こんな仕事嫌だよー。

しぶしぶ作業を始めたけど、どうしてももったいなくて、とっておきの1冊だけどこかに隠し持っておこうか考えた。でも保管場所以外に置くのは問題だし、犬小屋になんて持って帰ったら、派犬がデータ盗んだ、情報漏洩!って事件になっちゃう。

そんなとき、定年後再雇用のおじさんが、「何してるの~」って近づいてきた。どうしよう、おじさんこの書類たち見たら泣いちゃうかも・・・。
「ずいぶん古い書類だねー。」
「こっそりどこかに取っておきましょうか?」
「いらないよー。もう見ないから。」とあっさり。
おじさんのあっさり具合に吹っ切れた。おじさんがいらない、っていうならOKでしょ。
捨てまーす!

古い書類を破棄するだけなのにひどい気苦労したし、重いし、面倒だったけど、
すごく貴重なものを見る事ができて感謝です。ありがとうございました。

物が捨てられない犬

おそらく片付けられない人(犬)の典型だと思う。
片付けられない人はサボってるんじゃなくて、心の葛藤で大忙しなんだから。
犬小屋にも捨てられない物いっぱいある。
汚犬小屋・・・。